for maria anechoic room version

2010-


ARTIST: Keiichiro Shibuya + evala

 

PLACE/DATE:
ICC (NTTインターコミュニケーション・センター)
2010年10月5日 – 2011年2月27日

 

CREDIT:
渋谷慶一郎

1973年生まれ、音楽家。東京藝術大学音楽学部作曲科卒業。2002年にATAKを設立。2005年より複雑系研究者の池上高志と非線形物理学を応用した「第三項音楽」を展開。その成果として2006年には三次元立体音響によるサウンド・インスタレーション《filmachine》をYCAMで発表。2010年には荒川修作のドキュメンタリー『死なない子供たち』のサウンドトラックを手がける。
http://atak.jp

 

evala

1976年生まれ、サウンド・アーティスト。2004年にportを設立.先鋭的な電子音楽作品の発表および上演、様々な媒体や実空間へのサウンド・デザイン、最新テクノロジーを用いたインタラクティヴ・プログラムなど数多くの仕事を手がけ、音を主軸にその活動は多岐にわたる。
http://port-label.jp/

http://evala.jp/

 

ソフトウェア開発:池上高志(東京大学),大海悠太(東京大学池上研究室)
協力:フォスター電機株式会社フォステクスカンパニー,株式会社アコースティックフィールド

 

CONCEPT:
無響室という音の反響を吸収する特殊な空間に設置された24.4チャンネルのサウンド・システム(1周8個×3層からなる24のスピーカーと部屋の四隅に設置されたサブ・ウーハーによって構成される)はコンピュータ・プログラムによって完全に制御され、ストロボ・ライトの高速の明滅とともに音と光の充満する空間を構成します。

 

この作品は、2009年に山口情報芸術センター(YCAM)で発表された《for maria installation version》の続編になり完全に密閉された空間で左右だけではなく、縦方向も含む音の運動による三次元立体音響を体験することができます。
音の素材となっているのはCDの128倍の解像度を持つDSDレコーディングによって精緻に録音された渋谷のピアノ・ソロによるCD『ATAK015 for maria』(2009)のサウンド・データであり、そこからピアノの打鍵部分を全てカットし残響成分のみを抽出、加工、プログラミングしています。
無響室は音の反響がほとんどないため音の動きがより精緻に操作可能になっています。