2008 11 12

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怒りという感情を自分に持ち込みたくない。
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怒りを創造に転化するというのは保護者がいて出来ることだ。僕にはいない。
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誰かや何かをすごく愛したり、すごく怒ったりしたりして生きてきたから今のこの平坦さ、というか平常を保つことの難しさと退屈さになかなか慣れることができない。
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非常に寂しい気持ちになる。起伏がないなんて。感情という存在がすごく遠く感じる、というか懐かしく感じる。
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ただ、これは今の僕の状況にとって必要なことでもっと正確にいうと僕が生きていくために必要な平坦さだということは理解している。だから出来る限り実践しているし、実際何度か怒りかけたときは相手を殺してしまうのではないかと思った。これは日頃抑えているから故の爆発で、フィードバックのように肥大していく。こういうことは避けたい。
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こんな気持ちを、精神状態をいつまで続けていればいいのか。
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分からないけどこんなときにしか作れない音楽もある。と思う。
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論理によってでもなくスタイルやコンセプトによってでもなく必要な音だけを選んで書いていく時間だけが救われる。それだけがすごく近く感じる。この例えようのない孤独と怒りは何か?でもそんなものは音楽にするべきじゃない。むしろその近さと感触を遺すことに集中したい。
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最近よく聴いてるペルトのこのアルバムは完璧に近い。僕の音楽とは違うけど彼がやっていることは分かる。

ペルト:タブラ・ラサ
ペルト:タブラ・ラサ

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