2008 10 19

10 19

昼間仕事をしてから夜はライブ2連ちゃんをハシゴ。
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一つめは青木タカマサ君がUNITでリリースのイベントをやっているというのを一週間くらい前に電話をもらって聞いていたので行ってきました。
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クラブというと最近は摘発だの途中終了だの逮捕だのと大変なことになっていますが、僕はやはりUNITが音楽を聴いて、酒を飲んで、踊るという意味では現状の東京ではベストだと思います。惜しむらくはもう少しキャパがあればと思うのですが。
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青木君のライブは彼らしい丁寧な展開で音数も種類もかなり絞っている印象でした。ミニマルテクノやヒップホップのいわゆる既存の音楽の影響を意図的に注入することによって、ある種のリラックスというか豊かさを指向していることは明確で、その意味では成功しているんだけど、フレーズの伸縮やいわゆるランダムではないイレギュラーな要素は出来る人なのでもっとあってもいいかもしれない。
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これは後日、彼とも話したんだけどクラブミュージックという意味ではヨーロッパは反復によって保証される音楽という枠内に収まっていることの安心がないと成立しないのに対して、東京のフロアを前提にしたサウンドアート的シーンではそれが予定調和的に響くという差異はあると思うんですね。で、一番カッティングエッジな反応なのは知る限りドイツですね。
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で、今日はエバラ君が落合のソープで、とカタカナで書くと絶望的に中日の落合が風俗を経営していることしか連想できないのでSOUPと書き直しますが、そこでライブがあるので途中で退出させて頂いて、恵比寿から高田馬場経由で落合へ。
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ソープは初めて行ったのですが、と書くと絶望的に(略)、非常に面白い場所ですね。これ、完全にスクアットというか日本では珍しいタイプのアウトな感じのイベントスペースで、こういう場所ではどんどん面白いことをやってほしいもんです。
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オーディエンスも熱心だし満員で熱気も高く、可能性を感じたのであえて書かせて頂くとPAはよくなかった。システムというより配置の問題だと思うのですが、あの場合(って行った人にしか分からないこと書いてますが)、演奏者のモニターはナシにして会場後方に配置するべきです。あとレベルはもう少し突っ込めましたね。
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あとクラブでのライブイベントは当然のことながらコミュニケーションが非常に重要だとはいえ、エバラ君のライブ中に会場後方でゲラゲラ笑って話して続けていた連中は頭にきました。
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メインアクトであるエバラ君のライブの途中でベラベラ話して騒いでいるのは意味が分からないので一瞬出向いて静かにさせようかと思ったのですが、それをすると瞬間的にもっとうるさくなる可能性があるのでやめておきましたが、ああいうバカはオーガナイザーが注意するべきです。
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というのも酒を飲んで笑い続けたりしているやつがいると、ライブでの一瞬のサイレンスというのが客の笑い声に代替されてしまうというサムイ現象が起きるのです、言うまでもなく。もしくはそれでもサイレンスに固執するとひどく陰惨な雰囲気になるので、狭い会場ではライブ中はライブと無関係にコミュニケートしないというのは最低限のルールなんではないでしょうか。
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僕はスタンディングのライブは基本的にアルコールのある場所でやるほうが好きなのですが、それはそうしたルールが前提になっての場合なんだけど。
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エバラ君のライブは構成もしっかりしていて、強いて言えばしっかりし過ぎていた帰来もあるくらいですが、非常に高密度でよかった。で、やはり第三項のプログラムだけで構成されていたセクションが出色で、僕たちこれからそれだけでライブを構成できるようなプログラムの開発に乗り出すので今後が楽しみになりました。来年のEUツアーはそれでやるのです。
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終了後はスタッフの方たちに、テキーラなど振る舞って頂いて非常に楽しく過ごさせて頂きました、というか明らかに飲み過ぎてましたね。地方など行くと「いやーATAKの人たちってこんなに面白いと思いませんでした」という誉められているのか呆れられているのか分からない感想を頂くことが多いのですが、それと変わらない状況になっていた責任はエバラ君にある。と思いたいところです。