2007 03 04

03 04

ツアー日記再開。2/19。
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今日は京都公演初日。シークレットギグとして僕とPan sonicのミカヴァイニオが舞踏の音楽を即興でやる、という日。んで、明日は通常のコンサート=ATAKNIGHT3。場所は両方とも京都造形大学のstudio21。
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そもそも今日のシークレットの経緯を説明すると元山海塾の岩下徹さんと現山海塾のトチアキタイヨウさんがこの時期に京都でセッションすることが決まっていて、誰か面白い音楽の人とやりたいということで以前に東京大学でセッションしたことあるトチアキさんから共通の友達のマイちゃん経由で僕のところに話がきた。ということです。
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んで、僕が一人でやるよりもミカと即興でやったら面白いのではと直感的に思って打診したところ興味持ったみたいで即興×2でやることにという感じです。
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で、これははっきり書かせてもらいますが、会場のstudio21という施設は非常に惜しい場所だと思いました。どうしてもYCAMとの比較で考えてしまう部分もあってそれはこちらの勝手とはいえ、それを差し引いても非常に良くない、うまく機能していない場所というのはこういうことかと思いました。みんな人間関係に埋没しているのですね。健全な主張や欲望がない。
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具体的にはここの場所を管理している舞台芸術研究センターの岩村原太さんという方が最大の原因でしょう。非常に不愉快な思いをしました。
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というのも、まずこの19日について当初、朝の9時集合で打ち合わせというその日の20時から演奏するミュージシャンにとっては狂ってるとしか思えない提案をされて、これは舞台の習慣だかなんだか知らないけどそれだと疲れてしまうから午後にしてほしいと修正させてもらったんだけどこんなのは序の口です。
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まず、2日間の公演に関わるボランティアスタッフを集める際に、僕はどんなプロジェクトでもそうなのですが人数は最小でやりたいんですね。つまり関わるどの人にも責任が発生するシステムでやりたいわけです。ちなみに舞台監督というのは今の規模のコンサートでは全く必要ないと思っていて付けたこともありません。
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現状の僕のコンサートのやり方は演劇めいた演出のようなものはないので暗転→スタートでいいのですよ。楽屋で「〜分前ですー」とかやったりするのは単に慣習的なもので、んなものは時計を見れば分かるし仮に暗転してから出演者が出てくるのが3分遅れたことでどれだけのダメージがあるかというと私見では全くない、と思っています。僕は無意味な慣習ほど気持ち悪いものはないと思っているので。
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なので、舞台監督をギャラを払って雇って欲しいという提案を先方から受けたときは拒否させて頂いて、とはいえ施設の性質上必要なのでボランティアで参加しますということになったのでそれは分かりましたということになったのです。
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で、実際に会場を設営するにあたって数名のボランティアの方々が必要だということになって、僕はそれほど関西に友達がたくさんいるわけではないので、以前大阪に住んでいたエバラ君が直接知っている人達を数名声をかけてもらったのですが、本来その数名だけでまったく事は足りてるんですね。実際、会場に到着すると今回の制作に入って頂いた森さんと岩村さんのほうで集めたボランティアも合せて相当多数の方々がいて明らかに人数過多でした。
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少なくとも朝の9時に招集かけられる必要は全くない上に、今日のダンス公演の主催者であるマイちゃんは事前に予算の枠組みも決定しているにも関わらず岩村さんからスタッフの昼御飯の弁当代を要求されたり、まあとにかく聞くだけでも呆れるような話がポロポロ出てきたのですがこれもまだ序の口です。
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エバラ君が声をかけてくれた人たちは大阪から1時間かけて朝の9時に集められたのに(この辺の事情はエバラ君に任せていたので僕は知らずにいて申し訳なかったと思っています)演奏台のセッティング以外にやることもなかったので、エバラ君が岩村さんに「明日(ATAKNIGHT)は、13時に入ってもらう必要はなさそうですかね?」と相談したら「んーまぁそれでもいいですけど..」という歯切れ悪い感じだったので「あ、必要あればもちろん来てもらいます。この様子を見てるとやること無さそうかと思ったので」とエバラ君が答えると「あーまぁいいですよ、それで…はい」とか言って作り笑いしていやーな感じで去って行ったらしいんですね。
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で、実際どうなんだろと思ってエバラ君が近くにいた映像担当の山田さんに「明日はどんな感じ?スタッフ6名13時に入る必要あるかな?」と聞いたら「え、13時なんて誰も来ないっすよ!!!鍵かかってるんじゃないですかここ。リハまでに演奏机の高さ変えるだけです。」と言われたとのことで、これはほとんど嫌がらせか最上級に好意的に解釈して精神論でしょう。
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結局僕も含めた音楽サイドは15時に会場に入ったのですが、宿泊施設からタクシーで2〜3000円の場所なので当然数分は前後するわけで、それは問題ない上での15時という設定なのですが、15時前になると岩村さんは「あ、そろそろ到着ですね、お迎えしないとですね〜」とか言い出して外に出て、このお迎え自体がまったく無用なんですが、少しでも遅れようものなら「あれ〜おかしいですね〜来ないですねえ〜」とかやり出したらしく、これなど今書いていてもバカバカしいのですが、これがダンスのトチアキさんが遅れて会場入りしても何も言わないんですね。それは山海塾の照明もやってる岩村氏とトチアキさんが周知の仲、ということも多分に関係あるでしょう。
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とにかく岩村氏に対するこうした些末な不快感が積み重なった上に僕は非常にマズイと思ったのは、リハーサル中に「もう少し会場の明かりを落として欲しい」と言うと「事前のメールではこの明るさということになってました」とか「照明を落とすための人件費が必要です、誰か雇わないといけないので」とか言い出すことで、これでは話にならないんですね。行ったことのない会場でのリハーサルというのは全てをその場で作っていくのですから。
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こちらはもちろん良いものを作りたいという前提で臨んでいるのに、フレキシブルな対応は皆無で、何をやるにもここの決まりだからとかそういう施設なんですとかその都度、金がかかるとか言い出すのなら外部の公演は受けるべきではないでしょう。
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というわけで、サウンドチェックの前に???な気分がたくさんという状況でとはいえ、音響で入って頂いている福原さんは非常に協力的で助かりつつ修了。本番前にミカとフランスと3人で近くにある天下一品ラーメン総本店に行ったら非常に美味しかった。
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で、音楽とダンスの内容、構成などの打ち合わせは一切せずに時間は60分ということだけ決めて開始。音楽はリハよりも慎重な印象。ミカの神経質な音色が気持ちよい。
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まあ、でも難しいことは難しいんですね。というのも舞踏というのはどうしても隠喩的な動きというのが連鎖の要になっているところがあって岩下さんはその中では極めて抽象度が高いとはいえ、音が音階も使わないホントに音そのもの、というものだとバランスが崩れる瞬間というのが逆にナイ。だから僕は鍵盤とかあったほうやりやすいという感じはある。
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とはいえ、あ,今面白いなという瞬間は何度かあってそれは感じたことなかったから収穫だった。1日目はそんな感じで修了。終わってから今日日本に到着したイルポも合流してみんなで食事。僕はお酒は飲まないようにして戻ってから明日のライブの準備追加。朝まで。