2004 05 28
05 28
ちょっと前の話題だけど、マイケル・ムーアの「華氏911」
がカンヌで最高賞をとったことはすごく意味があると思う。
制作中や公開についても多種多様な抑圧があったようだし
結局、子会社に売却したという今回のディズニーの一連の
対応はホントにアホだと思うんだけどこの手の抑圧というのは
よくある話だとも思う。
実際、規模の差こそすごくあれ、ATAKでも以前似たような
ことがあった。
アメリカでの流通について在米のforced exposureという
ディストリビューションの会社と話を進めていて、それなり
に進展していたのだが、僕達が60 sound artists protest
the warというCDをリリースしていると分かったとたんにパタッ
と連絡がなくなって、多少他の方向からも打診してみたんだけど
結局全面的に取り引きの話が立ち消えになった。ということが
ありました。そういえば。
これはforced exposure自体が右派だからなのか、政治的な抑圧
を懸念してなのか分からないが、とにかく抑圧を受けたのは結果的
に僕達なわけでそういう反米政府的でなものをリリースしている、
しかもそんなに膨大に枚数が出るわけでもないところとは取り引き
するのはやめておこうという判断は確実にあったと思う。
なのでアメリカに関してが相当数のネット通販の問い合わせが
あってそれのみの対応となってしまっている。
まあ、オファーしたアーティストでも同様なことがあって、
よく分からない理由で、というかメールの検閲を恐れて理由も
はっきりと書かずにお茶を濁した人間は存在するわけで(もちろん
参加の是非は本人の自由だし対応についても同様なのでそれでいい
と思うのだが)、そのとき分かったのは抑圧はフィルターのような
ものだということだ。
カンヌについて言えば、あの14歳で受賞した子供が尊敬する俳優は
押尾学ですとか言い出したときの微妙な雰囲気は面白かった。
尊敬する〜とか、好きな〜というのはバカかどうかが一発でバレて
しまうのであまり素で答えないようにしているのだが、一番しんどい
のは外してるつもりなのに、「あー。。そうなんですか」とかマトモ
に受け止められてしまったときで、しかもその人が親しくない場合に
「冗談ですよ」とか言うと訳の分からない空気になるので、諦める
という選択しかなくなってしまう。
こういうことは過去に何度かあったんだけど、多分あの人達は僕が
あの子役のことを「あ、頭は良くないからえなりかずきにはならないな
安心安心」とか思ったのと同じような見極めをしたのだと思う。
これもフィルターの一つですね(良く分からないオチかたですまん)。