2006 11 22
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最近なぜかリゲティを聴くことが多いです。ホントになぜか、という感じで、仕事のためとかじゃないんだけどね。
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高校生の頃、非常にはまって聴いていた時期があったんだけどやはり僕はMelodienがダントツで一番好き。これは1970年以降に書かれたオーケストラ曲の中でもかなり好きな曲で、良い意味でドビュッシー的だと思う。確か武満徹も言っていたが。僕はトーンクラスター期の作品よりもこっちにドビュッシー的な非力学系というか重力、中心の無い構築を感じる。ちなみに悪い意味でドビュッシー的なオーケストラ曲というのも腐るほどある。
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ロンターノも好きだけどそれ以上初期になると、あまり聴く気がしない。室内協奏曲とか弦楽四重奏とか。
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あと後期ではピアノコンチェルトはバルトークみたいなので好きではなくて(バルトーク自体は嫌いではないんだけど)バイオリンコンチェルトが非常に好きで日本初演時、大学生の時にサントリーホールで聴いてすごく興奮した記憶があるんだけど、このブーレーズの演奏はどう考えてもイマイチだと思う。
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どこが、とかいうのは記憶の彼方なので分からないけど、かすかに思い出すのはもっとネジレというかジグザグな綾のようで躍動的な音の運動があったはずだ。この盤では非常に直線的で端正すぎる印象。なのでこっちの盤を聴いてみたい。
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あと有名なピアノのエチュードも最初の方は好きな曲が結構あったけど(2,3,5だっけな)後半は聴いてないなあ。
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あとは、これもなぜかなんだけどキム・カシュカシャンの弾くヒンデミットの無伴奏ヴィオラ曲集とか。ECMから出てる。聴いてると、あ、ゴダールだと思うことが多々。
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今日は昼間に母親に付き添って中目黒の共済病院へ。来年の最初に軽い手術をすることになっていて、手術自体は珍しいものじゃない、というか軽いんだけど、僕が忙しくてどういうことをするのかというのを病院で聞くということが全く出来てなかったので。共済病院は非常にキレイでよかった。車椅子に点滴の人というのは汚い病院で見るのときれいな病院で見るのではまったく印象が違う。
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夜は公園通りのクラシックスで悠治さんと内橋和久さん、イクエモリさんのトリオのライブ。悠治さんのピアノ立ち弾きと座って弾く無調の連鎖の対比が面白かった。ただしかし即興を聴くというのは釣り竿を垂らすのに似ていると思う。垂らしたことないけど。