2006 03 26

03 26

そういえば発売中のsound&recording誌をATAK NIGHT 2のときに小西さんに頂いたのですがその中に面白い記事が。

1つは小室哲哉のインタビューで、300号記念ということであのときのあの名曲みたいな感じでTMネットワークの「Get Wild」について語っているんだけど、あれドラムは生だったんですね。で、その理由というのが当時のシーケンサーで前ノリを作るのが難しかったから人間でやった、しかも四つ打ち!ということを強調したかったからスネア無しで叩いてもらったとか言っていて素晴らしいなと思いました端的に。僕はあの曲を中学の帰りのファミリーマートでよく耳にしていて「リズムの感じが新しいな。2、4拍の強調がなくていいな」とか思いつつもボーカルがテンション高くて好きだという印象には至らなかったんだけど、こういう動物性というか判断が新しい、という感触を作るのだと思います。今のポップミュージックひいては実験音楽にも足りないものかも。と思ったりして。

あともう一つはZEBBRAのインタビューで全体的に面白いのですが、これは僕が知らなかっただけなんだけど、hiphopのトラッカーってビートに値段つけて売るんですね。これも非常に明解で素晴らしいなと思ったんだけど、要するにビートループが入ってるCD-Rとかも作るらしいです。あとこのループで、とオーダーすると「ごめん。これは他のラッパーが3倍の値段で使いたいって言ってるから」とかいうやり取りがあったりするらしくて。で、向こうで実積作らないとビートの値段が下がらないから、という判断もあるみたい。hiphop、特にラップは原理的にドローンとメロディとアフリカのリズム構造、展開が凝縮されて発展している形式なのでセパレートはっきりしてるんだろうな。西ヨーロッパ的な作者の霊感や全体という概念、創出という前提がない。