2005 10 20

10 20

昼間、仕事とジム。夜は池上さんと聴覚研究の本條君とキムラヨウ19才とICC「アート&テクノロジーの過去と未来展」内覧会へ。

印象に残っているのは佐藤慶次郎氏の諸作品とナムジュンパイクの映像。一番手前の60年代中心に構成された部屋が素晴らしく、現在に近づくほど当時のテクノロジーに依拠したものが多い。パイクの有名な(交通事故にあった)ロボットなどは典型なのだが、面白さというのはそうした新しさやコンセプトなどとは別の部分で続いていくものだということが確認できる。ではどこにあるのか、というのはすごく難しい。ディティールとか創意。のようなものか。しかしテクノロジーの目新しさやそれに対する情景だけで成り立っているような作品はすごく多い。

あとやはりパイクは素晴らしいと再確認。10年以上前にワタリウムでやった個展は原体験と言っていいくらい印象強かったんだけど池上さんもそうだったらしい。TV GARDENはすごい。

今日は早めに行ったので作品をゆっくり見れたのはよかった。会場には当然なから知り合い、友人多数。20:30頃帰宅。

ところで最近、家にひょんなことからTOSHIBAのRD-XS46というHDD&DVDレコーダーが来たのだがこれが素晴らしくて経由してるだけで画像がキレイになった。というわけで調子に乗って御飯を食べながら「熟年離婚」第2話と「今夜ひどりのベッドで」というのを見たんだけど「今夜〜」はなかなか面白く「熟年離婚」は本当につまらないという結果でした。でも視聴率的には真逆なんですね。「今夜〜」は9%、「熟年離婚」は18%(つまり倍。何でそんなこと知ってるんだ、と思われるかもしれませんが偶然見かけたのです。ネットで笑)。これはやはり癒し系が強い。ということで、しかしここでいう癒し系というのはエコとか健康という意味ではなくて、理解可能、頭に優しいという意味です。「今夜〜」は完全に90年代初期トレンディドラマのリメイクで主演の本木雅弘がその色を強くしているんだけど、今トレンディドラマのリメイクをやるというのは行為として後退だとしても状況的には攻め。だと思うんですね。お茶の間的には。よく分からないけど。つまり隠喩や仕掛けに満ちたオシャレな会話やライフスタイルなどの提示、提案、複雑に絡み合った人間関係(って言っても全部色恋だけど笑)というのが受容されるのは現在では難しいみたいです。複雑すぎて。「熟年離婚」のように、夫婦のコミュニケーションの希薄さによって生まれた奥さんの不満と自分探し(そのネガとして定年のオヤジの内省)というバカでも分かる、というかヘドが出るような1つのテーマを延々と手を替え品を替え説明してあげる視聴者に対する優しさ。がないと数字はとれないということでしょう。「郵政民営化!」とか繰り返し言われて「ああやっぱ民営化だよな」とか刷り込まれちゃうのと同じだと思うんだけど、ともかくこの2つは対比として非常に分かりやすかった。ちなみに瀬戸朝香が出てくるとなぜかわくわくするのは昔観てた「age35」の影響だな、バカか俺はとか思って観ていたら奥菜恵が出てきて結婚に失敗するという現実劇みたいなことをした後にage35の椎名キッペーのように額に汗してガラス細工だか陶器だか作り出したので混乱して2度バカか俺はと思ったのが痛快でした。ってなんでこんなに一生懸命書いてるんでしょう。多分熱で頭がボーッとするからだな。