渋谷慶一郎 | Keiichiro Shibuya

音楽家。1973年東京生まれ、東京藝術大学作曲科卒業。
2002年に音楽レーベル ATAKを設立。作品は先鋭的な電子音楽作品からピアノソロ 、オペラ、映画音楽、サウンド・インスタレーションまで多岐にわたり、東京・パリを拠点に活動を行う。
 
2012年に初音ミク主演による人間不在のボーカロイド・オペラ『THE END』を発表。初音ミクの衣装は当時Louis VuittonのデザイナーであったMarc Jacobsが務め、同作品はパリ・シャトレ座公演を皮切りにヨーロッパ中心に世界中で公演が行なわれている。2018年にはAIを搭載した人型アンドロイドがオーケストラを指揮しながら歌うアンドロイド・オペラ®︎『Scary Beauty』を発表、日本、ヨーロッパ、中東圏で公演を行なう。2019年、アルス・エレクトロニカ(オーストリア)で仏教音楽・声明とエレクトロ二クスによる作品『Heavy Requiem』を披露、高野山に1200年以上伝承される仏教音楽声明とのコラボレーションを続ける。
2021年は新国立劇場の委嘱新制作にてオペラ作品『Super Angels スーパーエンジェル』の作曲を務め、アンドロイドとオペラ歌手、合唱、バレエダンサー、そして東京フィルハーモニー交響楽団と共演を果たした。2022年3月にはドバイ国際博覧会にてアンドロイドと仏教音楽・声明、UAE現地のオーケストラのコラボレーションによる新作アンドロイド・オペラ®︎『MIRROR』を発表。2023年6月にはパリ・シャトレ座にて70分の完全版となる同作を初演、Le Figaroを始めとする現地メディアでも大きく取り上げられ成功を収めた。10月には金沢21世紀美術館で2台のアンドロイドによる新作対話劇『IDEA』を池上高志とのコラボレーションにより発表。
 
また数多くの映画音楽も手掛けており、2020年には草彅剛主演映画「ミッドナイトスワン」(内田英治監督)の音楽を担当。本作で第75回毎日映画コンクール音楽賞、第30回日本映画批評家大賞、映画音楽賞を受賞した。2022年には映画「xxxHOLiC」(蜷川実花監督)の音楽を担当。2022年にはGUCCIのショートフィルム「KAGUYA BY GUCCI」の音楽を担当し、自身もアンドロイドと一緒に映像に出演している。
 
2022年に大阪芸術大学の客員教授に就任、アンドロイドと音楽を科学するラボラトリー「Android and Music Science Laboratory (AMSL)」を設立。テクノロジー、生と死の境界領域を、作品を通して問いかけている。
http://atak.jp