ATAK020
THE END
Keiichiro Shibuya + Hatsune Miku
04 November 2013 Released
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Release:
2013-11-04 (EU Edition – Overseas Only)
2013-11-27 (Limited Edition & EU Edition – Japan Only)
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Limited Edition (2CD+DVD+2BOOK) – Japan Only
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EU Edition – Overseas Only
2013年11月12,13,15日にフランス・パリのシャトレ座で行われた、渋谷慶一郎+初音ミクによるオペラ「THE END」のCDが遂にリリース。今年5月に東京・渋谷のオーチャードホールで公演しルイ・ヴィトンが衣装を担当するなど、常に大きな話題を集めてきた同作品だが、このCD盤のリリースによってついにその全貌が明らかになると言っていいだろう。
日本盤は11月27日にソニー・ミュージックダイレクトより「ATAK020 THE END Keiichiro Shibuya + Hatsune Miku」として完全限定の豪華版と通常盤の2種類がリリースされ、それに先立って11月4日にはダフト・パンクなどを擁するソニーミュージック・フランスより世界先行発売として通常盤と同内容のCDがリリースされる。
豪華版は「THE END」というテーマにちなんで「完全限定生産、20世紀記録メディアへのレクイエム仕様」としてLPサイズのボックスの中に、豪華執筆陣による100ページを超えるEPサイズのブックレット、カセットテープサイズのオペラ台本、CDサイズのパッケージに全曲、全ノイズを完全収録した2枚組CDと「死のアリア」など3曲のPVと制作風景の記録などを所収したDVDを収めた、2CD+DVD+2BOOKという圧倒的なボリュームで、謎に満ちた「THE END」の全てを徹底解剖した内容となっている。
特にブックレットではシャトレ座支配人のジャン=リュック・ショプラン、蜷川実花、茂木健一郎といったTHE END東京公演を観た各界著名人によるテクスト、インタビューの他に渋谷慶一郎による全曲解説が含まれるなど、ライナーノートやブックレットの範囲を逸脱した濃密な作りとなっている。また、通常盤では豪華盤とはアレンジの違う「時空のアリア」が収録され、ジャケットのデザインも異なるなど、見所が尽きないリリースとなっている。
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ATAK020 THE END Keiichiro Shibuya + Hatsune Miku
Limited Edition
DISC1 (CD)
01. 序曲
02. ミクと動物(レチタティーボ)
03. 何しに来たの?(レチタティーボ)
04. 死のアリア(アリア)
05. 洞窟(レチタティーボ)
06. ガスマスクとガス(レチタティーボ)
07. インタールード1:タイプライター
08. 時空のアリア(アリア)
09. インタールード2:ミューテーション
DISC2 (CD)
01. きみをみていないと(レチタティーボ)
02. わたしが不完全だから(アリオーソ)
03. 超生物のテーマ(レチタティーボ)
04. 会いたかった(レチタティーボ)
05. 声と言葉のアリア(アリア)
06. 終わりのアリア(アリア)
DISC1 47’14”
DISC2 36’35”
Total Time 83’49”
DISC3 (DVD)
01 死のアリア(アリア) Music Video
02 時空のアリア(アリア) Music Video
03 終わりのアリア(アリア) Music Video
04 THE END Teaser
05 THE END 制作風景の記録
Total Time 39’35”
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ATAK020 THE END Keiichiro Shibuya + Hatsune Miku
EU Edition
01. 序曲
02. ミクと動物 (レチタティーボ)
03. 何しに来たの?(レチタティーボ)
04. 死のアリア(アリア)
05. ガスマスクとガス(レチタティーボ)
06. 時空のアリア(アリア)
07. きみをみていないと (レチタティーボ)
08. わたしが不完全だから(アリオーソ)
09. 超生物のテーマ(レチタティーボ)
10. 会いたかった(レチタティーボ)
11. 声と言葉のアリア(アリア)
12. 終わりのアリア(アリア)
Total Time 75’57”
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Introduction
阿部一直
山口情報芸術センター(YCAM)アーティスティック・ディレクター
オペラ「THE END(ジ・エンド)」は、人間の歌手もオーケストラも登場しない、コンピュータ制御された電子音響とマルチスクリーン立体映像によって構成される、初のボーカロイドオペラのプロジェクトです。
5.1チャンネルを2層化した10.2チャンネルのサラウンド音響、さらに高輝度・高解像度プロジェクター7台と、4枚の大型スクリーンを巧みに空間構成することによって、劇場空間における独自の立体的音響効果/立体的映像効果を作り出しています。言わば電子の要塞と化したコンサートホールの中で「わたしは死ぬの?」と自問する、ヴァーチャルキャラクター、初音ミクの旅が始まります。
舞台に登場するのは、初音ミクと動物キャラクター、そして、電子音響、実験音楽、サウンドインスタレーションからポップミュージックに至る、ジャンルに捉われない先端的音楽を追求する音楽家である渋谷慶一郎自身のみ。世界的アートシーンの新たな潮流において、常に多方向の極限をめざして刺激的な活動を行う渋谷が、様々な過程を経てたどり着いた一つの回答が、この「THE END」です。ここでは「終わり」という普遍的テーマに対して、現在に生きるわれわれの「生と死」に対するリアリティと幻視が投げかけられます。
作品の中で、重要な要素を占める映像ディレクションは、アニメーション表現で世界的に注目されるデジタル映像作家YKBXが担当。渋谷と全体の構成を共同演出しています。脚本原案は、従来の演劇の手法を徹底して新たな方法論のもとに再構築してきた演出家/劇作家/小説家の岡田利規。舞台美術には、ニューヨークをベースに活躍する建築家の重松象平を迎え、劇場を音響が包み込むサラウンド・サウンドプログラムは、サウンドアーティストのevalaが担当。ボーカロイド・プログラミングには、個性的なメロディーと歌詞で人気のピノキオPらトップクリエーターが参加します。プロデュースはアートとテクノロジーの融合を標榜するクリエイティブプロダクションのA4A。全体の劇場空間設計およびディレクションは、「THE END」を滞在制作・初演した山口情報芸術センター[YCAM]が担当しています。
本作では、初音ミクのためにルイ・ヴィトンのアーティスティック・ディレクター、マーク・ジェイコブスと彼のスタジオチームが衣裳提供していることも大きな話題となっています。2013年春夏コレクションをもとに、初音ミクの体型と独特な雰囲気にあわせオリジナルにデザインした、印象的なダミエを纏った初音ミクが、デジタライズされた映像は、極めて現代的であると同時に全く新しい初音ミク像を提示した、前代未聞のスペシャルコラボレーションです。
この作品では、従来のオペラの主要素とされているアリア、レチタティーボ、悲劇的ストーリー、を形式的に採用しています。それらは、20世紀の実験的オペラにおいては、否定的に超克されるべき要素でしたが、「THE END」では、それらの古典的要素、連続性をむしろ生かしながら、歌手(声身体)の代わりにボーカロイド=初音ミクを使うことによって、人間中心主義的世界=近代精神の象徴であるオペラの舞台に人間がいない、という反転された奇妙な状況が作られます。プログラミングによって決定されたコードとリアルタイムの生の時間の融合的な起点として、映像/音響におけるメディアテクノロジーからの思考や構想を駆使しつつ、伝統とも前衛とも異なる、根源的に新たな空間/時間創造に向けて、オペラを解体構築/転化させることが目指されます。
これまでオペラでは、人間の死が必ず扱われ、死を前にした人間が、存在における最大の生のエネルギーを異常なまでに発散し、音楽/音響がそこに本質的に結びつけられる状況が作り出されてきました。「THE END」は、その依存形式に注目し、オペラを生と死のディストーションが繰り広げられる、人類学的批評装置として捉えています。「THE END」では、文明と芸術形式が因習的に結びつけられてきたヨーロッパ的人間中心主義が脱却され、生と死、パブリックとプライベート、部分と全体、線と層、人間と生物、存在と生産などの境界が溶解した世界が現出します。その世界において、自らの運命を予感したミクが、自分の劣化コピーや動物のキャラクターと対話をおこなう中で、終わりとはなにか?死とはなにか?が問いかけられます。
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All Produced and Composed by Keiichiro Shibuya (ATAK)
Keyboards, Programming, Piano (Aria for Voices and Words): Keiichiro Shibuya (ATAK)
Additional Beat And Noise: Evala (ATAK, port)
Vocaloid Programming: Pinocchio P
Noise And Error Sound File: Takashi Ikegami (The University of Tokyo)
Guitar (Aria for Voices and Words): Yoshito Tanaka
Mixed by Taiji Okuda (StudioMSR, IXY Music Inc.)
Additional Mix by Keiichiro Shibuya, Evala
Mastered by Ted Jensen (Sterling Sound)
Art Direction & Design by Ryoji Tanaka (ATAK, Semitransparent Design)
Additional Design by Keiichiro Shibuya, Kenshu Shintsubo
Photograph by Kenshu Shintsubo
Illustration by YKBX
Music Video Director by YKBX
Movie Editing (Making Movie of THE END at YCAM): Kazuya Gunji (ATAK)
Printed by GRAPH
Producer: Yasuhiro Tanaka (Soul Tag Label/Sony Music Direct (Japan) Inc.)
A&R: Atsushi Inoue (Sony Music Direct (Japan) Inc.)
Agent for Keiichiro Shibuya by Jiro Yamada (Tick Tack Publisher Co., Ltd.)
Management for Keiichiro Shibuya by Mayu Nemoto (ATAK), Kazuya Gunji (ATAK)
Promotion: Tadayoshi Satoh (Sony Music Direct (Japan) Inc.), Kenichi Nakatsubata (Sony Music Direct (Japan) Inc.), Yohei Kanbayashi (Sony Music Direct (Japan) Inc.)
International Affairs: Ken Isayama (Sony Music Entertainment (Japan) Inc.), Asumi Morita (Sony Music Entertainment (Japan) Inc.), Akira Ushioda (Sony Music Entertainment (Japan) Inc.), Sony Music Entertainment France Staff
Executive Producers: Akihiko Shimizu (Sony Music Direct (Japan) Inc.), Shigenobu Karube (Sony Music Direct (Japan) Inc.)
*VOCALOID is a registered trademark of Yamaha corporation.
ill, dir. by YKBX
© Crypton Future Media, INC. www.piapro.net
© LOUIS VUITTON