蜷川実花監督 映画「ホリック xxxHOLiC」の音楽を担当
2022 Apr
渋谷慶一郎が、監督 蜷川実花、主演 神木隆之介×柴咲コウの累計1400万部を超えたCLAMPの伝説的大ヒットを実写映画化した映画「ホリック xxxHOLiC」の音楽を担当。サウンドトラックを収録した新作電子音楽アルバム『ATAK025 xxxHOLiC』も発表した。4月15日(金)から自身のレーベル「ATAK」公式WEB SHOPで限定先行発売する。各種配信及び、一般流通販売は、映画公開直前の4月27日(水)に開始する。
全編ほぼピアノソロで統一された映画音楽で第75回毎日映画コンクール音楽賞、第30回日本映画批評家大賞のダブル受賞を果たした映画「ミッドナイトスワン」から約1年半。今回、渋谷慶一郎が新たに手掛けた映画「ホリック xxxHOLiC」(蜷川実花監督)の映画音楽はそれとは対照的な最新型の完全電子音楽作品となっている。
そこではピアノは一切使用されず、代わりに超弩級のアナログシンセサイザー「Moog One」や数多くのソフトシンセサイザーによる電子音、ノイズ、無国籍な民族楽器のシミュレーションなどが縦横無尽に展開され、重層的かつ中毒性の高い仕上がりとなっている。
映画のストーリーの鍵となる「アヤカシ」のサウンドデザインを渋谷の盟友でもあり「インビジブル・シネマ(目に見えない、音だけの映画)」を発表するサウンドアーティストのevalaが担当。映画全編に渡り立体的かつ繊細、複雑なノイズを展開している。
一方では渋谷とここ数年コラボレーションを展開し、今年3月のドバイ万博で発表されたアンドロイド・オペラ®︎「MIRROR」での共演の記憶も新しい仏教音楽・声明の現代随一の演奏家である藤原栄善も見事な朗唱を映画の要所で披露している。こうして最新型テクノロジーと日本最古来の1200年の伝統を持つ仏教音楽・声明という多種多様な要素から映画「ホリック xxxHOLiC」の映画音楽は作り上げられた。
そして映画のために作られた音楽の素材全てを精査し、奇才Eartheaterのミックスを⼿掛けるNY在住の新鋭Kiri Stensbyがミキシングを担当し、渋谷との綿密なやり取りの末に再構成されたのが本作『ATAK025 xxxHOLiC』である。
自身の電子音楽のアルバムとしては初音ミク主演・人間不在のボーカロイド・オペラ「THE END」を収録した『ATAK020 THE END』を発表して以来、約10年振りとなる本作は全21曲、約70分に及び、極彩色の映画に呼応するかのように乱反射するモチーフとミニマル、ノイズ、ドローン、テクノ、ダブ、仏教音楽まで横断する最新型の電子音楽作品となっている。
また、マスタリングはArcaのアルバム『Kick』シリーズなどを⼿掛けるベルリン在住のEnyang Urbiksが担当し、解像度も音圧も最高レベルに高い仕上がりとなっている。ミックスとマスタリングをKiriとEnyangという二人の若手女性エンジニアが担当することで本作は所謂サウンドトラックを越えた現代的で鮮烈な仕上がりとなっている。
アルバムのジャケットには蜷川実花監督撮影による未発表を含む写真4点を使用。蝶や瞳など映画のモチーフと絶妙な共鳴を作っている。
Photograph by Mika Ninagawa
【トラックリスト】
『ATAK025 xxxHOLiC Keiichiro Shibuya』
01 Run Away
02 HOLiC
03 Room
04 Spider Woman
05 Trust
06 Dining
07 Chant
08 Drone
09 Garden
10 Empty Life
11 Ambient
12 Fall
13 Techno
14 Spider Woman 2
15 Water
16 Flashback
17 Confession
18 Battle
19 Techno 2
20 Final War
21 HOLiC End Title