2004 10 13
10 13
瞳を閉じてー君を思うよーそーれだーけでーいいー(あれ、描くよだっけ?思うよじゃなくて。結構リズム忠実に再現。頭がおかしくなったかと思っただろー)っていう曲ありますよね。平井堅の。あれ深いですよね。もちろん曲がじゃなくて詞なんだけど、というのも「そーれだーけでーいいー」の部分って音符的には普通「そーれだーけでーいいよー」になる、つまり「いいー」じゃなくて「いいよー」が来る旋律の運びなんだけど「いいー」にすることによって男→女に歌うラブソング、というもう腐るほどあって本当に腐らせてピータンにしちゃえよという定型を微妙にぼかしてる。これは深読みじゃないと思うきっと。だって絶対に「いいよー」のほうがしっくりくるからね。あ、でもしっくりくるから良いと言ってるのではなくてむしろ全然逆で、「そーれだけーでーいいー」というやや自己完結、自閉的な文末にすることによって男→女、男→男、女→女というあらゆる(とはいえ女→男は想像しにくい。っていうか君を思うとか言ってる女は気持ち悪い文文芸ちゃんしか浮かばない。あ、猫耳モードもそんな感じだ←ディミトリフロムパリのアニメの主題歌。かなりやられた)組み合わせが想像可能になると同時に、もはや自明となった平井堅のスラヴァ的、というかカストラート的というか優しいお姉さん的というか両性具有的なベクトルの強度が(あーオブラートに包んでるな−・笑。そうでもないか)非常に高まってるわけで、これをやられて辛いのは槇原敬之だろう。ユーミン→槇原敬之というゲイが涙ぐんでうなずく恋愛の歌というラインがあるらしくて(ゲイの友達が言ってた)そのアップグレードバージョンも兼ねてしまうし槙原はポップスらしいポップスという枠にすっぽり収まってるけど平井堅はあの大きなノッポのとかいうのをやってから妙な王道感あるあからな。コンビニで「50年先も聴き続けられる歌を目指す」とかいうコメントが流れてたし、なんというか非常に機能的な歌のウマさもあるからさ。なーんていうことを考えてしまいました。あまりにも外出たときよくかかってるからさ。