2003 07 18
07 18
15時から初台のiccでmuseeのインタビュー。
インタビューアーはキュレーターの畠中実さん。
最近のリリース,ATAK002と60 sound artistsと中心に、
ATAKについて、テクノロジーと音楽、社会と音楽について
など1時間以上話す。
特に60 soundについて話してて、あれは反戦CDではありません
と言えたのはよかった。
そういう言われ方をすることが多いんだけど、ま、賛成か反対か
で言ったらもちろんもちろん反対なので(ここで、変な言葉遊びを
披露したりする文化人系の人には、じゃあお前行ってみろよ現場に
よーという非常に原始的な言葉が浮かびます。しかし、この短絡
以上に低レベルな言葉遊びが横行してるのも事実だと思う)別に
声高にいや、違うんですとか反応する必要は感じていないし、
メディアの分類というのはいつも極めて大ザッパ(っていう本が
ありましたね。あ、大ザッパ論だっけ?)なのは身に染みて知っている。
とはいえ通常の反戦CD、反戦歌っていうのは同じ歌、同じ音楽に対して
みんなで揃って歌ったり、行動したりするわけでそれは反対してる相手
がやってることと非常に似ている場合が多いですね。
60 soundはそれとは逆のベクトルを指向してます。
一人1分という決まりはあるものの、バラバラな音(楽)が1枚のCDに
存在している、いわば強度に満ちた多様性のサンプルのようになれば
いいと思って作ったもので、僕にとって問題なのは音楽なのです。
多様であること、個がバラバラな状態で存在できることが失われる
可能性をあの理不尽な、空爆に感じてから。
ローリーアンダーソンの「1億年かかっても音楽は戦争を止められる」
っていう言葉にはグッとくるけど、僕は60 soundが戦争を止めるような
影響力を持つとは思っていない。当たり前だけど。
っていうかそういう影響力を持ちたいっていう欲望は世界を単一な
価値観によって支配していっていう欲望とそんなに変わらない。と思う
んですね。重要なのは、例えば今回みたいに「抗議」というサブジェクト
を共有することによって、いつもと違う音楽が生まれるということで
そういう個人的な事実から何が起きるか見てみたいという気はしてます。
だからインタビューでも話したのはこれは、そういう個人的な欲求
に基づいて、人選もすごく個人的な趣味に基づいてやったことで
つまりやりたいからやったっていうだけなんですね。
ただ消費されやすいと言えばこれほど消費されやすいこともないわけで
その辺は慎重に考えているんだけど(イヤだからね)、昨日はドイツ
のラジオ局からかけたいから送ってくれっていうメールがきたり
tv powがシカゴの反戦をテーマにしたラジオ番組で取り上げたり
その他にも色んな動きが生まれてます。随時報告しますね。
そう、でインタビューは喋り過ぎたせいで結構疲れて(笑)帰宅。
21時頃から家でATAK webチームの田中、スガイ、柴田君とサイト
リニューアルの打ち合わせ。
19時頃から僕とmariaで餃子70個くらい作っていたのでそれを食べ
ながら。