2005 07 07

07 07

芸大で講議の日。

14時頃家を出て、14:45頃到着。以前も書いたけど僕は卒業してから初めての来校なのでかなり新鮮で、キレイになった音楽学部の教室を見たり悪事の限りを尽くした(笑)練習室を覗いたりしてブラブラしてました。15時の茂木さんとの待ち合わせまで少し時間あったので。生徒の雰囲気は女子がかわいくなったくらいであまり変わってない。その後、美術学部の大浦食堂で15時過ぎに茂木さんと会って講議についてなど諸々確認。しかし大浦食堂はまったく別物になっていてびっくりした。僕がいた頃に確か平山郁雄記念館にするから打ち壊すということになって(まーそのくらいボロかったということです。木造で)僕は何故か管楽器の友達に誘われてハービーハンコックを反対集会みたいなので弾くという謎のことをしたのですが(笑)今は美術館の1Fのカフェっていう感じになってた。

で、教室に入ると既に満員で茂木さん曰く今までで一番の大入りらしい(ちなみにこの授業は確か色んなゲスト講師を呼んでいた。大物の。なぜ僕が?と思ったんだけど七夕なんでしょう)。事前に生徒のP植田君(彼は自分のPをモチーフにした絵を書き続けているナイスガイです)とPAなどについてはやり取りしていたので比較的スムーズに準備も済んで(って言っても10分くらい押したのですが)講議開始。えーとどんなことを話したとか詳細に書くのは気が狂うくらい面倒なので割愛しますが、ドローンとメロディ、要するに反復と差異の間の第三項は可能かということです。んで、現状に至る過程を思いっきり僕の視点で解説したり、その音をCDでかけたり、最後にちょっとライブのようなことをしたりしました。

正確にはライブの前後に質議応答があって、今回特徴的だったのはこれの挙手が異常に多かったことで、これ率直に嬉しい(というかナシだったりすると少しは気を使ってくれ、とかそういう境地に達するので)のですが顎疲れました。話し過ぎで。一番びっくりしたのは僕の正面で熱心に話を聴いていて的確な質問をされたのがカリスマ編集者/ライターの湯山玲子さんだったことで(笑)何回も会ったことがあるにも関わらず「音楽やられているんですか?」「いえ、趣味で聴いているだけです・笑」というやり取りをしてしまいました(湯山さんすいません)。

で、質議応答は1時間オーバーして続いたんだけど伝統的な意味で美術を学ぶ人。つまり絵画を中心に学んでいる人達はやはり深刻な問題を孕んでいる気がしました。それは何人かの質問とやり取りを通じて感じたことなんだけど彼らは言うまでもなくコンサバティブです。僕が印象に残ったのは「自分の作品が残ると思うか」という質問で、これ、僕は本質的に非常にどうでもいいことなんですね。本当にどうでもいい。基本的な認識として現在のテクノロジーを使ったものは基本的には残らない、しかし音楽の面白さや興味というのはそうした進歩的なことや技法、形式的な部分からこぼれたことで持続するものなのでもちろん残ったら嬉しいな、ということぐらいでしかしそんなこと考えて創作する、というのはまったく理解できない。です。もちろん他にも良い意味でも最悪な意味でも印象的な人はいたんだけど、受け手というのは創作の構成要素として存在するという態度自体非常に芸大的、というかコンサバです。誰も見ない、聴かないけど私は作るっていう創作以外、僕は興味ない。っていうことを言えばよかったんだけど、かなり面食らって思いつきませんでした(笑)。

終了後は受講生、茂木さん、池上さん達と上野公園に移動して打ち上げ。外で飲むのは気持ちいい。僕もビールたくさん頂いてたくさんの人と話したけど、こういう時間は非常にいいな。と思いました。必要な気がする。打ち上げも非常に盛況で、その後上野にしては非常に小奇麗でお洒落な(笑)中華ダイニングみたいなとこに移動してみんなで食事。上野は不味いという印象が普通にあったので結構美味しくて驚く。しかし色んな人達が来たなー。お疲れさまでした。