2014 05 15

今日 世界は死んだ もしかすると昨日かもしれない 03

ここのところ、杉本博司さんのパリでの大規模な新作展覧会 AUJOURD’HUI, LE MONDE EST MORT “今日 世界は死んだ もしかすると昨日かもしれない”で僕が撮影した写真をアップしてますが。

今回は僕が杉本さんの作品に音をつけたインスタレーション3つを曲と一緒に紹介しましょう。サウンドの説明はキャプション用に送ったものです。

 

展覧会の会場でこれらの音はKORGの新しい立体音響技術であるAcoustageとセンサーシステムによって立体的に音響化され、どこから聴こえてきたのか分からないまま現れ消えていく。

立体音響化ではevala君が、Acoustageの開発にはKORGの柳澤さんが現地まで来て奮闘してくださり、設置においてはアシスタントの郡司君が奮闘してくれました。

 

All Music, Sound : Keiichiro Shibuya

Voice (PDT01) : Hiroshi Sugimoto

Surround Programing : evala

Sound device setting : Kazuya Gunji

Virtual Surround Technology : KORG Acoustage

 

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Aujourd’hui, le monde est mort PDT01

安楽死協会会長のために

 

 

ドラッグの蔓延による死と死後の仮想楽園をあらわした音楽の中で、オウムの剥製が展覧会のタイトルでもある「オージョーデュイ ル モンド エ  モル ト」を散発的に繰り返す。

同時にコンピュータの自動音声で安楽死協会が発売し大ヒットしたCDのタイトル「such a wonderful feeling I’m dying」が時々再生される。

オウムの剥製の声は展覧会の作者である杉本自身の朗読をコンピュータで加工、編集したものである。

 

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Love doll Ange and Waterfall PDT02

ラブドール・アンジェと滝

 

 

コンピュータ・ジェネレートされたホワイトノイズにディストーションを足すことで擬似的な滝の音を生成し、滝の音の中にラブドールを表象したエラー・サウンドファイルが再生される。

 

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On The Beach PDT03

 

 

目線の遥か上に展示された海岸に捨てられた廃車部品を撮影した写真に対応するように、擬似的な波の音が体験者の椅子のまわり、上方を旋回する。

海岸の波の音は非周期性と三次元性の象徴、モデルでもある。

セルラーオートマトン(cellular automaton)のプログラムでコンピュータ・ジェネレイトされた波のようなノイズの旋回は、三次元的に展示された海岸の廃車部品の音による描写である。