ヴェネツィア6日目
ヴェネツィア6日目。当初の予定では昨日の夕方パリに戻っているはずが、ボートで離島に行ってしまったことから延泊を決めたせいで今日という日がある。僕は14~15世紀のルネッサンス絵画が非常に好きで大きな影響を受けている。数日前にサンタ・マリア・グロリオーサ・デイ・フラーリ教会でティツィアーノを満喫したので今日はティントレットが縦横無尽に展示されているドゥカーレ宮殿へ。今回わかったのはティツィアーノの方がパーソナルで捻れている。ティントレットはモンスター的、天国的。どちらかを選ぶとしたらティツィアーノかもしれない。BoschのApocalyptic visionという作品にも大きなヒントを得た気がする。ミュージアムショップでティツィアーノの本を購入。その後、Le forme del classicoと銘打たれたロバート・メープルソープの展覧会へ。中学生の頃から好きなメープルソープをヴェネツィアで見れるなんて!と思い駆け足で会場へ。やや展示のセレクションが大人しいなと思ったのだが、後で聞いたら教会が主催なため、これが限界だったらしい。その後、またもや駆け足でダンスビアンナーレの会場へ。完売していたフォーサイス作品の公演をウェィンのチームがチケットを用意してくれたのだ。ウェインたちと並んで中央の完璧な席で鑑賞。ダンサーのレベルが高く、これ以上なく削ぎ落とされているのだが、時々こぼれ落ちる「人間的な何か」にストローブ=ユイレを思い出す。終わった瞬間にウェィンと顔を見合わせて「Very Forsythe」と呟く。観れて良かった。その後、一昨日会ったアーティストのアンドリューのスタジオを訪問。シャルドネを飲みながら色々話す。後、昨日と同じOzioというバーにエンリコたちがいるというので合流。ナチュールを深夜まで飲んで解散。別れ際、エンリコと再会を約束して熱い抱擁。充実しすぎな日だったが昨日と今日が僕の夏休みだったのかもしれないと思いながら寝た。