2003 12 29

12 29

昼間はATAK000の作業。
夜は母親とmariaと3人で西麻布で食事。

そうえいば、最近ヒリアードアンサンブルが演奏するバロック以前、
ルネッサンス期の音楽ばっかり聴いてるんだけど、それに慣れると
平均律でチューニングされた楽器の響きが歪んで聴こえる。
という体験を日々リアルにしていてちょっと驚いてます。

というのもルーハリソンとかに影響を受けた西海岸よりのジャスト
チューニングというのを実践してる現代音楽のグループが同様の
主張を90年代からしていて、僕はコンサートにも行ったし聴いたん
だけど、非常に演奏者のピッチが悪くて聴いてられないというのが
当時の感想で、特に楽器の場合はコンサートの照明とかでもチュー
ニングが狂うからすごく気持ち悪かった記憶しかなかったんですね。

で、ヒリアードはまず声のアンサンブルでしかもピッチを含めた
演奏能力がパーフェクトに近い。
平均律が主流になったのはバロック、バッハ以降だからオケゲムとか
ジュズアルドを演奏するヒリアードは当然、純正律で歌っていて、
例えば、ある声が延びていてその上に別の声が重なると、白い紙に
2本線を引いたようになるんですね。
洗練された音にまた音が重なってずれて動いていくという状態が
続くわけです。

これはハーモニーや移調が前提となった平均律のピッチの取り方
では起こり得ない現象で、ある音(声)はハーモニーを構成する
ための音としてではなくて(例えばドミソっていうコードが先に
決まっていてその中のミを歌うっていうのじゃなくて)単に音(声)
として存在するという音楽の在り方が僕がATAK000でやることに
すごく近いので収まりがいいんですね。聴いてて。
ATAK000はメロディーもハーモニーによる操作も存在しないので。