2008 05 10

05 10

エレクトラ@モントリオール3日目。
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昨日遅くまで飲んでた+ライブで疲れたので朝食はパスして12時くらいまでベッドでゴロゴロ。三島由紀夫「不道徳教育講座」、斉藤環「フレーム憑き」などを読みながら昨日チャイナタウンの散歩の帰りに買ったチョコレートとV8を補給。V8はアメリカ、ヨーロッパでは非常にメジャーな野菜ジュースでドンシャリで良い。なんか入ってるんじゃないか?っていうくらい冷えてるのを飲むと目が覚める。
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シャワーを浴びてから一人で13時半頃にホテルを出て会場に一度戻り、自分の物販用のCDとDVDをゲットしたり、フォーを食べたりしてたらバカでかいSEXSHOPと下着屋とボンテージ屋の中間みたいな店があったので入ってみたら、店員に「カバンとキャッシュをレジに預けてから店内を見てください」とか言われたので「アタマ大丈夫か?」と言って退散。
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14:45にモントリオール在住のサウンドアーティスト、i8uとホテルのロビーで待ち合わせで、アトムハートがやっているCD屋に連れて行ってもらう。その場でATAKのCDとDVDを買い取ってもらって納品。非常にオシャレな店。
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その後はi8uにモントリオールの町を案内してもらったりしながら音楽の話など。土曜日なので17時に全ての店が閉まってしまうので大急ぎで色々見る。ダウンタウンは結構にぎやかでよい。
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僕は「この国(街)らしい」と連れて行ってもらう場所よりも一番賑やかな場所に行ったほうが面白いと思うことが多い。
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i8uの家はダウンタウンのすぐそばにあって、ビールでもどう?と言われたので伺うことにする。彼女は二児の母で旦那さんもゲームのプログラマー、家の中にはたくさんPCが。最近の作品なども聴かせてもらったりマルタン・ティアトロとのコンサートの話を聞いたり。
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彼女の作品はフィールドレコーディングを素材としてDSPプロセッシングと極小のレイヤー、音の動きから出来ているドローン的な持続が特徴的で非常に音楽的。特に最近のは透明度が高くて美しい。
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結構時間が経っていて、少し疲れたのでホテルで少し休んでからElektraの会場へ。今日はカールステンたちがraster-noton nightをやることになっている。olaf→frank→carsten→pomassl→signalの順番。pomasslはパフォーマンスに目が行きがちだが音の解像度が非常に高い。あと突発的なチェンジが多い。カールステンは去年UNITでやったもののアップグレードで今度リリースするものかららしい。
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終了後に地下のバーでクローズパーティーがあってドツドツ4つ打ちが鳴る中、ホワイトビールを飲み、pomasslやcarsten、オーガナイザーのalainほか大勢の人たちと話す。このフェスは非常にポジティヴな空気に満ちていてスタッフも優秀で楽しかった。彼らは非常に楽しそうなのが快適だったし尊敬できる。
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信念をポジティヴに楽しみつつ継続するというのは、このつまらない世界でもはやそれしかないという方法であり選択なんだけど結構難しかったりもする。特に探求的な分野はナーヴァス過剰に陥りやすく、それを乗り越えるには体力も知的体力もいる。
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サービス・ポップは息切れしている。が、サービスのスキルアップと経済、レスポンスがほぼ同義なので葛藤の存在は無意味だ。で、これらは現在、対立軸として語ること自体が困難で、つまりアートかポップかという二項対立は成立しないのは近代以降かつてないような相互無作用、無関心が引き起こす乖離によるもので、つまり関係ねーよとか知らねーよという無気力が引き起こすとてつもない倦怠が氾濫している。少なくとも僕は特に日本にいるときにそれをものすごくつまらなくて退屈だと感じている。これがポップが圧勝してたりすれば分かりやすくていいのだが、全然そうではないところが面倒なのだとすら思う。だって全然つまらないからね。ただ音楽は一番問題が深刻な気がしているんだけど、これは書くと滅入るから書かない。ただ、僕は僕のやり方でこの問題に対応しようと思っているし、今作っている2つのCDは違う方向にそれぞれ振り切ったものになると思う。で、今までとは違う感じになる気がしている。
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あれ?なんだっけ?
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気がついたら夕食を食べてなかったので突然空腹に襲われて、YCAMの渡部さんに付き合ってもらいピザ屋へ。色々話していたら結構時間が経っていて、部屋に戻り荷造りをしてシャワーを浴びて迎えの車へ。飛行機で寝るために徹夜という当初の予定は実行できてよかった。