2008 03 28

03 28

アテネ・フランセでペドロ・コスタ作品の連続上映をやっていることを昨日気づく。
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というわけで行ってきました。以前YCAMでもみたペドロ・コスタ監督によるストローブ=ユイレのドキュメンタリー「映画作家ストローブ=ユイレ/あなたの微笑みはどこに隠れたの?」のバージョン違いとS=Hによる短編の近作など。
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僕はこのドキュメンタリーが非常に好きで早くDVDで出ないかなと思ってるんだけど、創造のプロセスと人間の結びつき、fixとプロセスが不可分であるという非常にシンプルな事実が赤裸々で、ただそれだけじゃなくて観るの二回目だけど感動してしまいました。
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で、重要なのは、
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過程を楽しむのが大事とかこれも有り得たけどあれも有り得たとかいう適当なコンセプチャルアートみたいなものからは絶対に生まれないし形式主義というダンディズム、のようなものとも圧倒的に違う、不可能とも思えるような完璧なfixを徹底的に追い続けることで生まれる強度(っていう言葉も使われ過ぎてますが)と故に付随するプロセスというのがあるという事実です。
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アフタートークでペドロ・コスタ自身の話を聞いて非常に驚いたのは
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まずこのドキュメンタリーは「現代の映画シリーズ」というテレビの企画があり、それはある監督が自分が尊敬する監督のドキュメンタリーを手がけるという秀逸なコンセプトのシリーズもののうちの一つらしいんですね。
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で、当初はこのストローブ=ユイレのドキュメンタリーはペドロ・コスタが撮ることになっていたのではなかったという。
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じゃあ、誰かというとなんとゴダールが撮ることになっていて実際に準備も進めていたらしいんですね。ホントかどうか知らないけど笑
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で、なかなか出来てこないからテレビのプロデューサーがゴダールに進捗伺いの電話をかけたところ、
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映画は既に撮り終わったけど、それはストローブ=ユイレについてではなくて自分のことを撮った、「JLG/JLG」っていうんだけど。っていうことで、つまりゴダールによるゴダールだったんですね。
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で、まあ当然テレビのプロデュ−サーが焦ってじゃあストローブを撮れるのは誰だ?ということになってペドロ・コスタが指名されたということでした。
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他にも面白い話があったけど。映画は編集室の光の美しさがすごく印象に残ってる。
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ヨウツベでも一部観れますね。