2006 01 07

01 07

今月の25日に発売になるATAK007 高橋悠治+僕+mariaですが、すこーしだけATAK web shop先行発売しようと思ってるので楽しみにしててください。予定では1/20に先行発売すればタワーやHMVが近くにない人も25日にgetできるなと思ってます。
その007ですがICC学芸員の畠中実さんがコメントを書いてくれました。

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「内にこもったひびきをとりだすためのあやしげなふるい木の箱」(*)
としてのピアノ。そして、そこにひそんでいるひびきを内なる手順に
よって、もうひとつのひびきとしてとりだす、あやしげな小箱としての
コンピュータ。

そこは、自由に奏でられる音に満ちていた。
奏でられた「音楽」からふたたび「ひびき」をとりだすように。
それは、まるで音をひとつひとつ、気ままに箱の中からとりだすよう
であり、音は奏でられると同時に複数の多様な変化をへて、
空間に放たれる。
ときおり、ある楽曲が断片的に演奏されるが、それは、
くだけながら、やがて、もうひとつのひびきへとすがたを変え、
こだましながら虚空へと消え入る。
そこには、より緩やかで自由な、音の発生の場がある。
これは、あやしげな箱をめぐる、3人の音への試行を記録した
ものである。

*ピアニストのためのコロナ/武満徹 《高橋悠治/武満徹の芸術》
ミニアチュール第3集 高橋悠治による解説より

畠中実 (NTT InterCommunication Center 学芸員)

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